【スタッフ勉強会】緑内障・高眼圧症治療薬 コソプト点眼液
- 2010/05/18
- 19:19
スタッフを含めた勉強会を定期的にやっていますが、本日はN眼科で6月より販売開始予定の緑内障・高眼圧症治療薬「コソプト点眼薬」の事前説明会を参天製薬MRの小路さんにやっていただきました。
緑内障は「眼圧が高いことなどで視神経が障害されて、視野が狭くなり進行すると失明する病気」です。
厚生労働省研究班の調査によると、我が国における失明原因の第1位!
しかも緑内障の有病率は、40歳以上の日本人において"20~30人に1人"と言われており、気付かないうちに進行してしまうことも多く、怖い病気です。
緑内障ではいったん視神経が障害されてしまうと元に戻らないため、
「いかにして進行しないようにするか」
ということが治療の目的となりますが、その中で最も大切なことの一つが"眼圧"のコントロールです。
緑内障のタイプにもよりますが、「開放隅角緑内障」「高眼圧症」「正常眼圧緑内障」といったよくみられるタイプのものでは、眼圧コントロールの基本は「まずは点眼治療から」というケースが大多数になります。
その場合は「毎日、決められたとおりにきっちり点眼する」ということがとても重要です。
今までに多くの優れた点眼薬が開発されていますが、中には何種類もの点眼を使用しなければならない重症の方もおられます。
何種類もの点眼を一日に何回も点眼するというのはとても大変な作業です。
今回発売されるコソプト点眼液は、βブロッカー(1日1回ないし2回)と炭酸脱水素酵素阻害剤(1日3回)の2種類の点眼薬の合剤で、2種類計5回点眼しなければならなかったのを、1種類1日2回の点眼だけにできるというメリットがあります。
薬価はまだ決まってないようですが、2種類の点眼をあわせた金額よりも、合剤1種類の方が安くなると思われるので、これらの薬を使っておられた患者さんには朗報ですね。
緑内障・高眼圧治療薬の合剤は欧米各国では随分前から何種類か発売されており、日本でも早く使えるようにならないかなと思っていましたが、コソプト点眼薬は合剤の中ではもっともシェアが高く多く利用されていた点眼薬ですので、当院で発売開始後はさっそく導入する予定です。
一番よく使われているプロスタグランジン系の点眼薬(キサラタン、トラバタンズ、タプロス等)は1日1回の点眼で効果も比較的よいのですが
●点眼液が皮膚についたまま残っていると目の周囲の毛が生えやすくなったり(多毛症)、色が黒くなったりしやすい(色素沈着)。
●充血しやすい
という欠点があり、特に女性の方には敬遠されることも少なくありません。
一方、βブロッカー(チモプトール、ミケラン等)や、炭酸脱水素酵素阻害剤(トルソプト、エイゾプト等)はプロスタグランジン系に比べて効果が弱いことが多く、複数併用せざるを得ないことも少なくなかったのですが、プロスタグランジン系のお薬を使いにくい方には良い薬かと思います。
トルソプトと同じくドロッとしていますが、エイゾプトに比べると白い粉が目の回りに残るということもないので、そういった点でも使いやすいお薬です。
緑内障はなる方は非常に多いので、40歳を過ぎたら年に1度は眼圧、眼底検査などの眼科検診を受けられることをお勧めします。
緑内障は「眼圧が高いことなどで視神経が障害されて、視野が狭くなり進行すると失明する病気」です。
厚生労働省研究班の調査によると、我が国における失明原因の第1位!
しかも緑内障の有病率は、40歳以上の日本人において"20~30人に1人"と言われており、気付かないうちに進行してしまうことも多く、怖い病気です。
緑内障ではいったん視神経が障害されてしまうと元に戻らないため、
「いかにして進行しないようにするか」
ということが治療の目的となりますが、その中で最も大切なことの一つが"眼圧"のコントロールです。
緑内障のタイプにもよりますが、「開放隅角緑内障」「高眼圧症」「正常眼圧緑内障」といったよくみられるタイプのものでは、眼圧コントロールの基本は「まずは点眼治療から」というケースが大多数になります。
その場合は「毎日、決められたとおりにきっちり点眼する」ということがとても重要です。
今までに多くの優れた点眼薬が開発されていますが、中には何種類もの点眼を使用しなければならない重症の方もおられます。
何種類もの点眼を一日に何回も点眼するというのはとても大変な作業です。
今回発売されるコソプト点眼液は、βブロッカー(1日1回ないし2回)と炭酸脱水素酵素阻害剤(1日3回)の2種類の点眼薬の合剤で、2種類計5回点眼しなければならなかったのを、1種類1日2回の点眼だけにできるというメリットがあります。
薬価はまだ決まってないようですが、2種類の点眼をあわせた金額よりも、合剤1種類の方が安くなると思われるので、これらの薬を使っておられた患者さんには朗報ですね。
緑内障・高眼圧治療薬の合剤は欧米各国では随分前から何種類か発売されており、日本でも早く使えるようにならないかなと思っていましたが、コソプト点眼薬は合剤の中ではもっともシェアが高く多く利用されていた点眼薬ですので、当院で発売開始後はさっそく導入する予定です。
一番よく使われているプロスタグランジン系の点眼薬(キサラタン、トラバタンズ、タプロス等)は1日1回の点眼で効果も比較的よいのですが
●点眼液が皮膚についたまま残っていると目の周囲の毛が生えやすくなったり(多毛症)、色が黒くなったりしやすい(色素沈着)。
●充血しやすい
という欠点があり、特に女性の方には敬遠されることも少なくありません。
一方、βブロッカー(チモプトール、ミケラン等)や、炭酸脱水素酵素阻害剤(トルソプト、エイゾプト等)はプロスタグランジン系に比べて効果が弱いことが多く、複数併用せざるを得ないことも少なくなかったのですが、プロスタグランジン系のお薬を使いにくい方には良い薬かと思います。
トルソプトと同じくドロッとしていますが、エイゾプトに比べると白い粉が目の回りに残るということもないので、そういった点でも使いやすいお薬です。
緑内障はなる方は非常に多いので、40歳を過ぎたら年に1度は眼圧、眼底検査などの眼科検診を受けられることをお勧めします。